昭和の時代には、こんな彫刻が公園や学校や図書館、あるいは官公庁の庭などにたくさんあった気がします。
いつのまにかだいぶ見なくなりましたが、たまに見つけると妙な気分になります。明るい未来を信じられていた時代への郷愁でしょうか。どうもそれとも違う気がします。自分が子どもの時分ですら、そうした彫像に「希望」や「人類愛」や「平和」、或は「正さ」などの押しつけがましさを感じていました。今となってはそんな違和感すらも滑稽に思えるほど、希望も明るい将来もなくなってしまったこの国への、諦めに似た苦い思いといった方が近そうな気がします。