昭和の残像

旅先でふと気になって撮った写真をモノクロに変換すると、不思議と昭和を感じさせてくれるものになることがあります。 そんな写真を簡単な説明とともに載せていきます。

適荒の庭

 掃部山公園で撮りました。

 タイトルの「適荒」は造語です。適には訓がないので「てきこう」と読むしかなさそうです。「適」には心地よいという意味もあるので、心地よさを感じさせる程度の荒れぶり、くらいの意味にしたいと思います。

 何故そんなことを思いついたかと言えば、改めて自分の撮った写真を見直していて、適度に荒れた感じが好きなことに気づいたからに他なりません。それがまた私の中の昭和の風景に繋がっているような気がしています。昭和も二十年代なら、適荒とはとても言えぬくらい荒れていたのでしょうが、私がもの心つくのが昭和四十年代なので、その頃の昭和や東京はまだ丁度いい感じに荒れていたように思います。少なくともバブルが来るまでは…。

掃部山