ちょっと「昭和」とは離れるのですが、今回は「水石」です。よく「盆石」と混同されますが、盆石は自然の景物に見立てるため多少なりとも作為が働きますが、水石は置き方の工夫はしますが石そのもので自然の景色を見立てます。これを知ったのはつげ義春の「無能の人」という漫画でした。だから私にとっては昭和なのです。実際、昭和40年代だったかにブームになったこともあるようです。
今回はある展覧会で撮った水石ですが、白黒にしたら陰影がよりはっきりして驚きました。水石はそもそも山水画に近い世界を理想とするので、もとより白黒の方が似合うのかも知れません。山水、石、水墨画…。私の好きな世界です。