昭和の残像

旅先でふと気になって撮った写真をモノクロに変換すると、不思議と昭和を感じさせてくれるものになることがあります。 そんな写真を簡単な説明とともに載せていきます。

東京の原風景

水飲み場拾遺2

岡山の丸型に対し、新宿区戸山町の角々した水飲み場です。水を飲むとは如何なる行為なのかという哲学的思索さえできそうな、同じ目的のために作られた、周囲の造作も含めあまりにも対照的な建造物という気がします。 戸山町

水飲み場二選

公園にある、水飲み用の水道です。昔からあって、気がつくと大抵は平成の匂いのする作りに変わっていました。ときおり見つける昭和の水飲み場を写真に収めました。 一つ目は港区のもの。モダンですが懐かしい形状です。まだ時々見かけるタイプです。横に下向…

原宿のプラットフォーム

ところは原宿、向こうに走っているのが山手線、そして手前がいわゆる宮廷ホームです。天皇・皇后・皇太子などが乗るお召列車専用のプラットフォームで、2016年に開業110周年記念で一般公開されたことがあるようですが、今は見ての通り荒れ果てています。適荒…

地に足の着いた住まい

元麻布のとある小さな通りで撮った一枚です。 前景の民家と背景の高層ビル(森ビル系ですね)との対比が、アジアのどこかの国の首都にありそうで、日本もアジアであることを痛感します。この辺りを散歩するのが好きなのですが、昭和を感じさせるものは確実に…

沈む町の底へ

麻布台ヒルズが建設される前の、霊友会を背にして崖下の通りへと降りる坂の上から撮った写真です。2017年12月のものです。翌年4月に再度訪れた時には、住宅街は丸ごと取り壊され、工事が始まっていました。今は恐らく変わり果てた姿になっていることでしょう…

美晴荘

蒲田にある堂々たる建物です。 会社の寮なのだと思いますが、廊下の両側に部屋が続く昔のアパート風です。石造りの立派な門と塀、そして壁面に掲げられた家紋が目立ちます。何となく、戦国武将の足軽用の長屋のような気がして来ます。昭和の映画によく出てく…

古川の姿

古川にかかる中の橋から一の橋方面に向いて撮った一枚です。 幼少時に古川橋の近くで育った私にとって、古川は原風景のひとつです。たいていの区間で川岸までビルが建っているので、橋の上からしか水の流れが見えないところがほとんどです。川水の色はどす黒…

目黒の銭湯

池尻大橋から蒲田まで歩いたことがあります。 山手通りを大鳥神社で曲がり、後は最短距離となるよう住宅街を歩く中で見つけました。西日を受けて輝いていました。 すでに営業を止めて久しいようですが、立派な鯱の載った屋根、入り口の入母屋造りは健在です…

店の中

田町駅から慶応義塾大学に向かう途中にある料理屋さんの、入ってすぐのところの佇まいです。 何てことはない椅子や壁、階段なのですが、小津安二郎の映画に出てきそうな懐かしい雰囲気があります。 カウンターから振り返るとこの景色があり、思わず写真に撮…